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頭から白い湯気が出る新入社員の虎の穴!!●飽和した頭は了解済みです。 [治験の話]

昨日、今日と治験の法律である「GCP」(Good Clinical Practice:「医薬品の臨床試験の実施に関する基準」)を新入社員の皆さんに説明した。



GCPはとても2日間で説明できる代物ではないのは重々承知の上で、重要なポイントだけを説明した。

多分、全GCPの3分の1ぐらいだろう。

それでも、新入社員にとっては、「頭が飽和状態」になる情報量だ。

決して、この2日間でGCPを覚えろとは言ってないので、安心させた。

「泣かない」でいいよ、と安心させた。



時間さえあれば、GCPを理解できるし、暗記できる。

ただその「時間」は1年という悠長なことは言えないけれどね。

せいぜいせめて3か月ぐらいでGCPを全文読んで理解し、重要な手続きなどは暗記するように伝えた。


さらに、昨日から、研修の最後に「今日、私が学んだこと。そしてそれを踏まえてどういうモニターになりたいのかという決意」を3分程度でみんなの前で発表する練習も始めた。

まだ、「上を見ながら」プレゼンしたり、スーツのそでをひっぱったりしながらの「発表」となった。

それでも、今日は「聴衆者とアイコンタクト」を取りながら、発表する練習もやってみた。

まだまだ、とても「流ちょうな」説明になっていないけれど、「真摯な態度」は見て分かった。

徐々に、プレゼンテーションもうまくなるように、コツを教えていくので学んでね。


まぁ、僕が新入社員だった頃に比べれば250倍は優秀なので、安心しました。

明日からもまた、よろしく!(このブログを見ていないと思うけれど。)


僕のホテル暮らしも板についてきた、ようだ。
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タグ:治験 GCP
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必要なのは“新しい切り口”で見せてくれる新世界 [治験の話]

震災関係のニュースはテレビの各局で毎日放送されている。

放送されている内容はだいたいどこも同じで、避難所の苦労、芸能人、有名人、アスリート等が避難所を慰問するなど。
または、福島原発の現状を政府、東電、原子力保安員の三者からの発表を放映、それに対して原発の専門家のコメントをもらうなど。

そんな金太郎あめを切ったようにどこも似た放送の中、NHKのあるコーナーでは、被災者の方々が画用紙に「今、自分の思っていること」を書いて、被災者本人が自分の言葉で説明するという番組があった。

たとえば、ある夫婦は「今、何をしたいか?」という観点で、画用紙にこう書いていた「夫婦喧嘩をしたい」。
また、あるご婦人は「今、何が欲しいのか?」という観点で、「洗濯機と掃除機が欲しい」と書いていた。
ある女子高校生は女性下着メーカーのトリンプにお礼を書いていた。
なぜかと言うと、その女子高校生が個人的に「●●の避難所は女性が多いけれど、洗濯もできないので下着を送ってくれないだろうか」とメールをトリンプに送ってたら、すぐに1万着の下着が送られてきたというものだった。

このように「被災地を訪問したレポーターの声」ではなく、「被災者本人」の生の声を伝える、という新しい切り口の視点で作られた番組はとても新鮮だった。

「本当に、本当に」困っている「生活のささいなこと」や被災者の東北弁で「全国の皆様に対する支援のお礼」などが生で聴くことができる。

ここで僕が言いたいのは「画一的」な報道が多いなか「独自の視線」で被災者の現状を伝える番組を作ったテレビ局もある、という点だ。



新薬の開発にも「流行」があり、どこかが大ヒットを放つと「柳の下の二匹目のどじょう」を狙って、製薬各社が似たようなゾロ新を出してくることが多い。

「高脂血症」、「勃起不全」、「アルツハイマー」、「がん」など等。

製薬業界に流行する「言葉」もある。

最近なら「オーバークオリティ(オーバーリアクション)」、「ドラッグ・ラグ」、「アンメットメディカルニーズ」、「国際共同治験」など等。

そういう「画一的」な切り口が多い中、「独自の切り口による視線」で新薬市場を切り開いていく会社もある。(ベンチャー企業に多い。)

「独自の切り口による視線」で世界を切り開き、僕たちに「新しい世界」を見せてくれる会社だ。

誰もそんなことに注目していなかった分野に着目し、画期的な新薬(ピカ新)を出してくる会社だ。



もともと科学の進歩は世界で同時に同じように進んでいる。
その最先端の科学に新薬の開発を依存している業界なので、「似たような」切り口の新薬が出てくるのは、まぁ、当然だ。


しかし、いつでも、どんな時にも「パイオニア」はいる。
そしてパイオニアは、「困難な道」を切り開く、というのは必然だ。
なぜなら、それまで疾病の評価すら存在していない領域を進んでいるからだ。

私たちはそんな会社の出現を待っている。
「世界なんて、どうせ、こんなもんでしょ。」という常識に真向から刃向い「こんな世界もあるんだよ」と新世界を見せてくれる会社の出現を待っている。

「お!そうきたのか!!」と驚くような病気へのアプローチ方法を取るピカ新を待っている。

最近は2010年問題、「行き詰まり」感が否めない製薬業界。

古い体質の製薬業界に「新風」の嵐を巻き起こしてくれる、そんな会社・新薬を私たちは待ち望んでいる。


でも、そんな「新風」も「地道な努力」の上に吹いているんだけどね。



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ようこそ、新入社員の皆さま。皆様が最後の砦です。 [治験の話]

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ようこそ、新入社員の皆さま。

医薬品業界へ、ようこそ。

製薬会社に入った人、CROに入った人、SMOに入った人、病院の治験担当部署に入った人、総合機構の調査部に入った人、厚生労働省の医薬品局に入った人、その他、もろもろの「薬」関係の組織に新たに入ってきてくれた皆様を歓迎します。


●一般的な新入社員のみなさんへのメッセージ
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「ようこそ!新入社員のみんな。会社が天国になるか地獄になるか、それは」
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http://hard-wonder.seesaa.net/article/193665151.html


「サラリーマン」ではなく「ビジネスパーソン」になれ」
     ↓
http://hard-wonder.seesaa.net/article/194229126.html



皆さんが入ってきた「医薬品業界」は、たえず進化していますが、いまだに克服できていない病気は山のようにあります。

ほとんど治療方法がない、という病気もあります。

最近では、そのような領域を「アンメットメディカルニーズ」とカタカナで呼んでいますが、何語で呼ぼうと、「苦戦」していることに変わりはありません。

「オーファンドラッグ制度」という制度まで日本にはありますが、そういう制度があること自体、医薬品の開発すら行われていない病気があるということです。
     ↓
http://www.nibio.go.jp/shinko/shitei.html



でも、ここからが、皆さんの勝負です。

世の中には「難病の息子」を救うために「製薬会社」まで作ってしまった奇跡の父親もいます。
     ↓
『小さな命が呼ぶとき』
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http://yapparihollywood.seesaa.net/archives/201011-1.html


genzyem
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http://www.genzyme.co.jp/




きっと、みなさんも「人々に役立つ仕事がしたい」という思いで、この医薬品業界に入ってきたことでしょう。

(あるいは、給料がいいから? 不況に強いから?)

まぁ、どんな思いで入ってこられたかは、いいとして、この業界は「やりがい」があります。

そして、常に「副作用」という安全性とも戦っています。


副作用は、今のところ薬には避けがたい問題です。

「薬害」という言葉を聞いたことがありますか?
     ↓
http://www.yakugai.gr.jp/



本来なら人の命を救うはずの薬が、逆に人体に苦痛を起こしたり、奇形が発生したり、最悪は命まで奪ってしまう、という歴史があります。

みなさんが関係する医薬品に重篤な副作用があるかもしれません。

時代が変わり、古いものが新しいものに取って代わるのが「科学」の世界ですが、どんなに未来がやってきたとしても忘れてはいけないことがあります。

「薬の安全性を確保する」ということです。


日本という国レベルでもまた、世界という地球レベルでも薬の安全性をどうやって確保するか、懸命に考えられています。

いろんな制度もあります。(ドクターレターとか。これからは患者レターというのもできそうです。)

しかし、どんなに制度が整ったとしても、科学が発達したとしても、最後の砦はやっぱり「人間」です。

そうです、あなた、です。

あなたが、薬の安全性の最後の砦です。

そういう気持ちを忘れずに。


もう一度、言います。

あなたが、薬の安全性の最後の砦です。

ようこそ!医薬品業界へ!



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『治験』で予見スキルの磨き方★スーパーモニターになる方法 [治験の話]

新入社員のAさん「ほかに治験を担当する優秀なモニターになる方法はありますか?」

やなか爺「優秀なモニターの条件としては、『問題を予見できる』というのがある。」

新入社員のAさん「なんですか?それは?スーパーモニターというよりもエスパーみたいですけど。」

ゆみぴー「これは別に、予知能力というわけではない。予測能力と言ってもいい。」

新入社員のAさん「何を予測するんですか?」

やまちゃん「今回の治験では、どこでプロトコル逸脱が発生しそうだとか、どういう戦略で行ったら治験がスムーズに進むのか、とかだね。」

新入社員のAさん「どうやって、そんなエスパーみたいなことができるようになるんですか?」

なつき「たとえば、次の項目を見て。」



●予見スキルの磨き方

▼ロジカルな問題発見スキルの磨き方

▼ロジカルな問題解決スキルの磨き方




新入社員のAさん「ロジカルというのがキーワードですか?」

みたらし大福「そうだね。もっと具体的に噛み砕くと、こうなる。」



●予見スキルの磨き方

1)過去の事例を学ぶ(監査指摘事例など)

自分の担当プロジェクトに当てはめると?



2)一般的な「ミスに関する法則」を学ぶ

ヒヤリ、ハットの事例から学ぶ

忙しい⇒確認不足

間違いやすい(ミスしやすい)表現

操作が煩雑

知識不足

慣れていない(初心者)


3)上記の1)、2)を担当治験、プロトコルに当てはめる

4)初心に戻ってプロトコルを読む

5)担当外のひとにプロトコルを読んでもらう

6)ミスが発生しやすい個所、逸脱が発生しやすい個所はどこか?という気持ちで読む

●プロトコルは、批判的な見方も時には必要



新入社員のAさん「なんか、治験って、プロトコルにはじまりプロトコルで終わる、みたいなところがありますね。」

織姫「まさしく、そうさ。治験は日常診療ではない、あくまでも「治療的試験」だ。試験というところが大事なんだ。」

新入社員のAさん「どうしてですか?」

ヨコタテ「新薬の卵の治験薬のデータを統計解析的に解釈するには、一定の整った条件が必要なのだ。」

新入社員のAさん「分かりました。プロトコルをよく読み、理解して、スーパーモニターを目指して頑張ります!」





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タグ:治験
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『治験でも想定外の事態に備えよう』 [治験の話]

『治験でも想定外の事態に備えよう』


そもそも「想定できる範囲」のことは、マニュアルや過去の経験で対処できる。

しかし「想定できる範囲の外」のことは、常に「想定していない」ところから始まる。

私が過去に経験した「想定外」のこととして、次のことがある。



●「ダブルブラインド」と「オープンな長期試験」を同一病院で実施していたときに、間違えて治験薬が投与された。

つまり・・・・

「長期投与試験」に入っている患者さんに「ダブルブラインド」の治験薬が投与されてしまった。

ぎゃくに「ダブルブラインド」の治験薬が「長期投与試験」の患者さんに投与されてしまった。


あなたなら、どうしますか?

この2つの事例で、どちらの患者さんは「有効性データ」から削除し、どちらの患者さんは「有効性データ」も「安全性データ」も削除すべきか、考えてみましょう。



●さらに、治験薬の「内容量」が変わったのに、それが全ての治験実施医療機関に伝わっていなかった、というのもある。

あるロットから、内容量が50mlから55mlになった(濃度は一緒)。

患者の体重から投与量を決める治験だったのだが、この場合、どのような処置、対応、データの取り扱いをしたらいいかを考えてみましょう。



●また、ある「臨床試験検査」から、ダブルブラインドのブラインドが保てなくなった、というのもある。

ある検査値をみると、一目瞭然として、「治験薬群」なのか「プラセボ群」なのかが分かってしまう、という事態もあった。



●ほかにも、「治験薬群」と「プラセボ群」が全く、逆に割りつけられた、というのもある。



●分包されている薬の数が「2錠」のはずなのに、ある治験実施医療機関で「3錠が入っている」分包が見つかった。

・・・・・・・等など。



僕の数少ない治験経験の中でもこれだけのことを見聞きしたのだ。

「まさか!」という事態が発生することもあることを肝に銘じておこう。

あわてずさわがず、という分けにはいかない。

そういう事態が発生したら、とにかく「優秀な頭脳」を緊急招集して、対応をもれなく考え出すのだ。

アポロ13号のときのNASAのように。



今回の大震災では、何もかもが、「想定外」のことだった。

絶対安全と言われた原発で放射能漏れが発生した。

指定された避難所が津波に襲われた。

過去の記録をはるかに超える津波が発生した。

僕たちの治験でも起こりうるのだ。そういうことが。


普段からフットワークが軽い優秀な頭脳を育てるしかない。

緊急時対応マニュアルを作成するのもいいかもしれないが、そのマニュアルを超えて事態が発生するのだ。

東京電力や政府の今回の対応をつぶさに観察して、自分たちの組織に反映させよう。

何が事態を悪化させるのか、が観察のポイントだ。

また、何が事態を打開したのか、が観察のポイントだ。


常に「学習する組織」として、世の中のできごとを、そういう目で見ていこう。





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『治験』に限らず、仕事というものは★スーパーモニターになる方法 [治験の話]

ブライアン成田「仕事はね、治験に限らず、行動して、ナンボの世界だ。」

よっきゅん「高いコミュニケーション能力が必要とされているけれど、口先だけで、行動力が無いと優秀なモニターとして失格ね。」

新入社員のAさん「実は、私、行動力が無いと自分で思っているんですど、どうしたらいいですか?」

メタルナイト「ひとくちに行動力が無いと言っても、いろんな原因が考えられる。」

秘密研究員「たとえば、次のようね。」




●何故、行動できないのか?

▼何から手をつけていいか分からないので、行動できない

⇒優先順位をつける



▼「気が進まない」ので行動できない

⇒簡単なことから始め「達成感」を味わう

⇒弾みをつけて次の行動へ



▼考えすぎて、行動に移れない

⇒即断、即決、即行動を目指す


▼初めての仕事なのでやり方が分からない




新入社員のAさん「私たち、新入社員なので、『▼初めての仕事なのでやり方が分からない』が該当すると思うのですが、大丈夫でしょうか?」

ドンドン「それはねー、入った会社によるのよね。」

ピクミン「そうそう。たとえばひどい会社だとGCPの本を渡して、『読んでおけ』ときて、『あとは実践で鍛える』とか言っちゃってね。」

くも「それほどひどい会社は多くないけれど。OJTをしっかりやってくれる会社に入るといいよ、って、もう会社は決まっているのか。」

新入社員のAさん「そんなひどい会社に入ったら、どうしたらいいですか?」

ひで「どんな会社にも優秀で親切な先輩がひとりやふたりいるはずだから、そういう人を早く見つけることね。」

翡翠「もし、いなかったら、転職を勧めるわ。」


■明日へ続く


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■新薬誕生!! [治験の話]

エイズウィルスに対する薬は、かなりイイ所まできている。

日本でも多くの薬が研究されている。

でも、基本的にはウィルスを完全に体内から除去するまでは至らない。

だから、一生、服用し続けないといけない。


慢性疾患に対する薬も、同じだ。

高血圧、高脂血症、うつ病、リウマチ・・・・・・。



20世紀後半から、新薬開発に対して、僕たちはかなり強力な武器を手に入れらるようになった。

ヒトゲノムの解析もそのひとつだ。


僕がインターネットを始めた、ごく初期の頃に知り合った友人たちも、ヒトゲノムの解析を待ちかねていた。

何故なら、その友人たちは難病指定されている神経系の病気になっていたからだ。

ゲノム解析が進めば、その病気の治療薬が、出現するのではないかと、期待していた。

しかし、そうならなかった。

その難病に対しては、今だ、満足できる薬がない。



他にも、治療薬が期待されている疾患は多い。

最近、がんに対する治療薬を多くの製薬会社が開発し始めた。

大手の製薬会社も抗がん剤を開発しているのだが、自前のものもあるし、ベンチャー企業を買収して、手に入れたものもある。

さらに、CROも薬の開発をやり始めたところがでてきた。

大学などの基礎研究を行っている組織から得られた新薬の種を臨床の現場につなげるための専門の会社もある。

新薬を開発するために、まだまだ、僕たちは試行錯誤だ。




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10年間、あきれっぱなしのネタ書き作業 [治験の話]

『ホーライ製薬』の1週間分のネタを書く。

月曜日用のネタはもうリリースした。
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『 医薬品ができるまで』の今週のネタも書いて、リリースした。
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いつまで続くか知らないけれど、もう、こうして10年間、土日を費やしてきた。

我ながら、よくやるもんだと、半分、あきれている。



タグ:ネタ書き
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イレッサに関する話題。そもそも抗がん剤は副作用救済から除外されているという問題。 [治験の話]

イレッサに関する話題。そもそも抗がん剤は副作用救済から除外されているという問題。

イレッサの副作用で亡くなられた被害者の方々が国と製薬会社(アストラゼネカ)を相手に「責任」を問う訴訟を起こしていたのは、みなさんご存じのとおり。


今回の裁判では国の責任は問われないが、製薬会社に対しては賠償を命じました。

この問題に関しては、裁判の結果が出る前に「和解勧告」が出されたのですが、国も製薬会社もこれを受け入れませんでした。

この時のことで最近、ニュースになっているのは「医学会」から裁判所の和解勧告に懸念を表明していたのですが、その声明文が厚生労働省から働きかけたり、原稿まで作られていたのではないか、という報道があります。

さらに、声明文の中には「新薬の開発にも影響を与え、ドラッグラグの問題にも関係する」という内容があったと聞いています。

はっきり言って、ドラッグラグと抗がん剤の副作用問題とは全く関係ありません。

最近、いろんなところで、この「ドラッグラグ」という言葉がまるで魔法の杖のように使われています。

(ドラッグラグとは海外で既に使われている標準的な新薬も、日本では2,3年あとになってやっと承認される、という問題。原因は色々なものがある。)


抗がん剤は薬の中でも特殊で、まず100%副作用が出ます。
その中には死亡につながりかねない副作用も少なくありません。

通常の(抗がん剤以外の)薬で重大な副作用が出た場合、「副作用救済処置」がとられます。
    ↓
http://www.pmda.go.jp/kenkouhigai/ldp.html


ところが、抗がん剤は副作用が必発なので、この救済制度から除外されています。

このことが問題だと政府の中でワーキングチームが作られ、抗がん剤の副作用でも死亡された場合の救済措置がとれないか検討され始めました。

やっとです。
ちょっと遅いかな。


国も製薬会社も抗がん剤の副作用が出ることに対しては責任は無いと思いますが、副作用が強いので十分に注意するよう情報を医師に流したり、がん治療の専門医にだけ使用を許可する、というような措置を取る、というのは国や製薬会社の責任だと思います。

今回の裁判結果が、日本の製薬会社の抗がん剤開発に影響を与えるかと言えば、無いとは言えない。


抗がん剤の副作用を十分に研究し、もし、それが命に係わるようなら、その情報を出し、使用法に制限をかける、などの対応が取られるようになる。

副作用が出る、ということは薬の性質の問題であり、そういう性質を減らすよう製薬会社は当然、研究しています。

ただし、そういう副作用が出るということ、もし万が一にそういう副作用が出た場合、どのような処置を取るべきかを十分に啓発するのが国と製薬会社(主に製薬会社)の責任となるのでしょう。


今回言いたかったことは次のとおりです。

●「ドラッグラグ」という言葉を使えば、何でもOKという風潮は困る。

●抗がん剤の副作用について救済措置が取れるようなってほしい。抗がん剤の副作用まで救済の手を伸ばしたらお金が足りなくなる、ということは十分承知の上で。

●お役所の各種研究班の儀式的集まりやお役所の当初の青写真とおり研究班を動かすのはそろそろやめてほしい。

●各種学会は自分たちで検討した結果をガイドラインや表明文に反映させる。お役所との「できレース」は困るし、情けない。

●副作用の強い薬に関しては製薬会社が国の指導を待たずに、素早く対応して欲しい。



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●治験に参加したいですか? [治験の話]

このブログのサイドバーに「治験に参加したいですか?」アンケートボックスを設置した。
設置してすぐに、速攻1分ぐらいで「絶対に参加したくない」というアンケートが投票された。

分からないでもない。

僕もできたら参加したくないが、この業界に長くいて、治験の意義を知っているので、「まぁ、場合によっては参加する」ぐらいだ。
この僕ですらそうだ。

前にも書いたが、僕は治験パネル(患者さんのデータベースのようなもの)に登録している。
「うつ病」の治験薬があったら参加します、という希望でパネルに投稿したのだが、「ウォッシュアウト」(今、治療に使っている薬を2週間とか4週間、使わない期間を呼ぶ)が辛そうなので、これまで参加しませんか電話を2回断っている。

プロトコルに「ウオッシュアウト」が必ず記載されていて、普段はそんなこと、何も気にしないのだが、いざ、自分のことになると、やはりダメだ。

例えば、ガンとか重度の病気にかかり、「もう治験薬を使うしか今の科学・医学では手がありません」的になったら、それはもう絶対に参加する(と思うが。。。。)

普通はそうなのだ。
誰だって、市販薬で治療できるのなら、わざわざ治験薬を使って欲しくないというのが普通の感覚だ。

それが、実際の治験では多くの人に参加して頂いている。

特にガンの治験ではフェーズ1にがん患者さんに参加してもらっている。
その場合、効果が期待できない薬の量から、これ以上、薬を投与したら危険だ、という薬の量まで使わせて頂く。

これなどは、まさに「人体実験」なのだ。

もちろん、本人の自由意思による同意のもと、治験に参加して頂いているのだが、それにしても、だ。


本当に、頭が下がる。

僕たちの仕事は計り知れないほどの患者さんの「ボランティア精神」によって成り立っていることを絶対に忘れてはいけない。



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「ハードボイルド・ワンダーランド日記」


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